ビカクシダや観葉植物を育てていると葉がベタベタ(ベトベト)していることがあります。 これは害虫であるカイガラムシが原因の可能性が高いです。 この記事ではカイガラムシの除去方法についてご紹介します。
僕が育てているビカクシダ
観葉植物にハマるきっかけにもなったビカクシダですが、僕は現在ネザーランドとビーチー(ベイチー)という2種類の品種を育てています。室内で育てている環境も他の記事でご紹介しているのでそちらも是非ご覧ください!
カイガラムシとは?
害虫とされているカイガラムシについて説明します。
種類
観葉植物を育てる際に疑われるカイガラムシはコナカイガラムシだと思われます。成虫になっても4mm程度でぱっと見た感じは分かりません。
さらに葉の裏などに隠れているため見つけるのは困難です。他にもガハニコナカイガラムシ、尾長コナカイガラムシ、ミカンコナカイガラムシなどが観葉植物を含めたすべての植物に発生します。
カイガラムシの見た目は?
白い綿毛のような体で一見虫にも見えません。この白い綿毛の中に隠れほとんど動くことなく樹液を吸い上げます。白い物体がついていたらまずカイガラムシの可能性を疑いましょう。
幼虫
白い非常に小さな体で、葉や茎にクチバシを挿して樹液を吸います。植物に寄生した後はほとんど動くことがありません。幼虫の間は特に殺虫剤が効果的です。
成虫
成虫になると脚が退化して葉や茎に固着します。固い殻やロウ物質で覆われるので比較的見つけやすくなります。植物をよく観察して白い殻状のものが付着していたらカイガラムシの可能性が高いです。
発生時期
カイガラムシは、5月〜7月に活動を活発にし繁殖します。室温の高い室内では年中通して発生する可能性があります。
カイガラムシが室内で発生する原因
衣服や鞄などの持ち物にカイガラムシの幼虫が付着し、気がつかないうちに家の中に持ち込んでしまうといったケースがあります。また換気のために窓を開けた時に室内に侵入することもあります。カイガラムシのように小さい虫は風に運ばれてくることもあるので完全に防ぐことは困難です。水やりをするために観葉植物をベランダに出した際にカイガラムシが付くこともあります。
カイガラムシが与える被害
害虫であるカイガラムシを放置しておくとどうなるのか?ここではカイガラムシが与える被害と影響について説明します。
葉や床がベトベトする
カイガラムシを発見するきっかけでもあるベトベトした粘着物は排泄物です。これは糖分を含んだ液体で葉や幹に付着した状態で放っておくと病気の原因になります。洗い流すことでベトベトは解消されます。
近くの観葉植物に移動する可能性がある
観葉植物を同じ部屋で近くにまとめて配置している方もいらっしゃるかと思いますが、カイガラムシが発生すると他の植物に移動する可能性があります。
カイガラムシが発生したのを確認したら少し距離を空けることも必要です。
植物を枯らす
カイガラムシは植物の樹液を吸うことで栄養を摂取します。長期間気が付かずに放置していると植物が弱くなり葉を枯らせることがあります。また病気を発生させることがあるため気をつけなければいけません。
僕が育てているビカクシダは比較的早めに対処できましたが、ゴムの木は中々気が付かず、幹が黒ずんできて、葉が波打ち出し、成虫のカイガラムシだらけになったことがあります。最終的には元気な部分だけ剪定し、育て直しになったことがあります。
病気
すす病
「すす病」とは枝葉が黒ずんでしまう病気です。カイガラムシの排泄物や分泌液には、過剰な糖分が含まれているためすす病になることがあります。
こうやく病
「こうやく病」とはカビの一種です。発病すると枝や幹の表面に赤褐色や灰色のカビが発生します。最初は円状ですが、やがて全体に広がりどんどん増殖していきます。最終的には枯れる原因に繋がるため要注意です。
すぐに枯れることはない
カイガラムシが付いているからと言ってすぐに枯れることはありません。しかしカイガラムシは葉や茎から樹液を吸います。 そのため長期間放置していると枯れる原因に繋がります。見つけたらなるべく早く駆除することをオススメします。
カイガラムシの駆除方法4選
カイガラムシを駆除するためには薬剤を含めた対処法方があります。ここでは駆除方法について説明します。
薬剤を使用する
最も手取り早い方法です。ここではおすすめの薬剤をご紹介します。
べニカXファインスプレー
べニカXファインスプレーは直接吹きかけるタイプの殺虫剤です。カイガラムシがいる部分に直接噴射するといいでしょう。カイガラムシの他にアブラムシやハダニ、コナジラミなどにも有効な殺虫剤です。
オルトランDX粒剤
オルトランDXは撒くタイプの粒剤です。基本的には株元に巻いて水を与えます。そうすると根がオルトランを吸い上げ樹液を吸うタイプの害虫に効果を発揮します。 効果は約1ヶ月間続くので毎月与えると防虫効果もあります。 ビカクシダを水苔で管理している場合でも、水苔の上にオルトランを撒き、溶かすように水を与えます。もしくは水に溶いてから与えるのもオススメです。
ハイポネックス原液 殺虫剤入り
こちらのハイポネックスは殺虫剤入りの液体肥料です。
250倍に薄めて植物に与えるようにします。
オルトランDX同様に根から薬の成分を吸収します。効果が1ヶ月ほど続くので防虫効果があります。
そもそも虫がつきにくくする防虫効果は管理もラクになるので持っておきたい殺虫剤です。
ビカクシダに殺虫剤を使用するときの注意点
ビカクシダには多様な種類があり全てに対し殺虫剤がおすすめというわけではありません。特にリドレイなどの繊細な品種には注意が必要です。
今回ご紹介した3種類の殺虫剤は、ネザーランドやベイチーなどの比較的強い品種には有効です。
カイガラムシを直接手で取る
不快であることを除けば最も有効な手段です。カイガラムシは動き回らないので簡単に手で取ることができます。
枝に付いた時は歯ブラシを使ってこすり落とすのも有効です。しかし、柔らかい部分に歯ブラシが当たってしまうと傷がついてしまう可能性があるので注意しましょう。
牛乳をスプレーで吹きかける
身近なものを使って対処するのであれば牛乳が利用できます。牛乳をカイガラムシに向かって吹きかけると膜ができるため窒息します。アブラムシにも有効な手段です。
しかし牛乳の匂いがつく上にベトベトします。ですので室内の植物には使わない方が良いです。
水の中に30分ほど沈める
こちらも牛乳と同じくカイガラムシを窒息させる方法です。水やりのタイミングでバケツを用意してそのまま水に沈めます。ビカクシダにとって30分水に沈めることはしっかり水苔に水が行き渡るのでむしろ毎回沈めるくらいの方が良いです。毎回行うことで防虫の役割も果たすということですね。
まとめ
この記事ではビカクシダがベトベトする原因について説明させていただきました。その原因はカイガラムシで、植物を育てている上では避けられない虫です。そのため防虫と殺虫両面から考える必要があります。
カイガラムシの対処法は下記4つです。
- 薬剤を使用する。
- 手で直接取る。
- 牛乳で薄めたスプレーで窒息させる。
- 水の中に30分ほど沈める。
早期発見できればそこまで厄介な虫でもないので早く対処して心地よい植物との暮らしを実現したいものです。
少しでもこちらの記事が参考になれば幸いです。
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