【実例写真付き】ビカクシダを室内育成する方法と必要な3つの要素

ビカクシダ 観葉植物

ビカクシダはカフェや美容室でも飾られているようなおしゃれな観葉植物として有名です。
鹿の角のような独特なフォルムは室内で飾った時に存在感を見せてくれます。

今回はビカクシダを育てる上で大事な3つの要素と育て方を僕の育てているビカクシダ・ネザーランドと一緒にご紹介します。

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ビカクシダとは?

ビカクシダとはアフリカやオーストラリアなどの亜熱帯地域が原産地であり、近年多くの原種や交配種が日本で手に入ります。

ビカクシダという名前は「麋角羊歯」という漢字です。
鹿の角のように見えることからそのように名付けられました。

また別名を「コウモリラン」といいコウモリが羽を広げたような形をしているためそのように呼ばれています。
「蘭(ラン)」という名前がついていますが、実際はシダ植物です。

ビカクシダに必要な3つの要素

ビカクシダを育てる上で必要な3つの要素があります。
この3つの要素を意識して育てることで健康的で立派な株に育ちます。

株を生長させる「光」

ビカクシダを室内で育てるには必ずと言って良いほど光が大事になります。
ビカクシダは直射日光のような強い光は必要ではないものの、体を大きくするためには光が必要です。

日差しが差し込むカーテン越しの窓際。もしくは植物育成LEDライトを使用して光を確保しましょう。

根腐れさせない「水」

すべての植物は根から水分を吸い上げ体全体に栄養を送ります。
ビカクシダは比較的水を好む性質がありますが、やりすぎると根腐れに繋がり最悪枯れることもあります。

僕が育てているネザーランドの生育期には週1回程度、休眠期には2週間に1度程度水を与えています。
これは目安ですが、水苔が常に湿っている状態を避けるために水やりの際には水苔を指で触れて確かめるようにしましょう。

新鮮な空気を循環させる「風」

風は余計な湿気を逃し、土や水苔に空気を与えます。
そうすることで新鮮な酸素を取り込み株が健康に生長します。

僕の家では常にサーキュレーターを回しています。
園芸店や植物園に行ってもサーキュレーターが確認できると思いますが、ビカクシダに限らずすべての植物には風が必要になってきます。

ビカクシダを室内で育てる方法

水やり

水の与え方によってビカクシダは、元気にも不調にもなります。
また水苔や土で管理する場合でも変化します。

水を与える方法

ビカクシダを水苔で管理している場合の水やりの方法はシャワーが簡単です。
お風呂場のシャワーを使用してしっかり水苔を湿らせます。
間違えてお湯を与えないように注意しましょう。

また大きなバケツ(ゴミ箱を使用している人もいます)に水を貼り、しっかり水苔が水を吸収するまで浸すことです。
この方法は水苔に潜んでいる害虫を窒息させることができるので非常に便利です。

注意点

水を与える上での注意点は常に水苔を湿らせていることによる根腐れです。

ビカクシダの可愛さあまり、水を与えすぎてしまうと加湿により根腐れを引き起こす可能性があります。

ビカクシダは乾燥にも非常に強いため、多少水が切れても枯れることはありません。
しっかり水苔が乾いていることを確認した上で水を与えるようにしましょう。

【参考】僕の水の与える頻度

場合によっては、と言っても基準がないと分からないと思うので僕の水苔で管理しているビカクシダの水を与える頻度をご紹介します。

生育期(3月〜11月)

1週間に1度のペースでたっぷり水を与えています。
生長が旺盛になる生育期には、ビカクシダの根が活発になるため水の吸い上げが強くなります。
そのため水苔の乾きが早くなるため週に1回のペースで水を与えています。

水苔がしっかり乾いていることを確認した上で水を与えるようにしましょう。

休眠期(12月〜2月)

2週間に1度のペースで水を与えています。

ビカクシダも例に漏れず冬は休眠期になります。
しかし、ビカクシダは冬も緩やかに生長します
もちろん室内での環境によりますが、完全に生長を止めることはありません。
ですが、休眠期は根の水の吸い上げが弱くなるので2週に1回のペースで水を与えています。

休眠期も水苔がしっかり乾いていることを確認した上で水を与えるようにしましょう。

葉水

葉水は毎日1度与えるようにしましょう。
2度は必要ありません。
貯水葉、胞子葉の両方にしっかり与えることが必要です。

水苔

ビカクシダの管理は水苔が簡単です。
保水性と通気性に優れているのでビカクシダを育てる上で相性の良いものになります。

水苔にはランクがあり、ランクが高いほど品質の良いものとされています。
アマゾンや楽天市場でも比較的手に入りやすいAAランク程度の水苔の使用をオススメします。

液肥

液肥は植物に大事な窒素、リン酸、カリウムの3要素を含んでいます。
肥料を含んだ水溶液のため吸収が早く即効性があることが特徴です。
液肥は、ビカクシダにも有効ですので月に1回程度水やりの際に与えるようにしましょう。

殺虫剤入りのハイポネックス原液は非常に有能です。
ビカクシダの成長を促すだけではなく、殺虫効果も与えてくれます。

殺虫剤を買う必要がなくなるのでこれひとつあればビカクシダだけではなく、他の観葉植物にも使えるので便利なアイテムです。

活力剤

活力剤は液肥と違い、元気がない時に使用します。
そのため植物のためのサプリメントと呼ばれることもあります。

個人的におすすめな活力剤はメネデールです。
メネデールは根の生育を促してくれます。
根がしっかりしていると植物自体も元気に育ち体調が安定することが多くなります。

水やりのたびに与えることもできるので毎回与えても良いですが、活力剤と液肥を混ぜて使用することは絶対にしないでください。
化学変化を起こす可能性があり株に悪い影響を与えることになるかもしれません。
今週活力剤を与えたら、次回は液肥を与える、というように別の日に与えるようにしましょう。

害虫

ビカクシダは、害虫が隠れやすい貯水葉を持っています。
害虫対策をしっかりしないと株が弱ったり病気を引き起こしたりして最悪枯れることになるので気を付けましょう。

カイガラムシ

カイガラムシは、葉の表面に着生し葉から養分を吸い上げます。
結果、株が弱くなり最悪枯れる原因に繋がります。

カイガラムシの嫌なところは、葉がベタベタすることです。
葉や床がベタベタしていることがあればカイガラムシの存在を疑うことが必要です。

このベタベタの原因はカイガラムシの糞尿なのですが、それを考えただけでも気持ちの良いものではありません。

カイガラムシは茶色っぽいかさぶたのようなもので身を守るように着生します。
これを見つけたら薬剤では取れないのでティッシュなどを使用し手でひとつひとつ取り除くことをオススメします。

ハダニ

ハダニは1mmにも満たない大きさなので肉眼で見つけることは困難です。
ハダニは、「ダニ」という名前が付いていますが蜘蛛の仲間です。
そのため葉に白い糸状のものを見つけたら要注意です。

ハダニもカイガラムシのように葉から養分を吸い取り株を弱らせます。
ハダニの弱点は乾燥している場所と暖かい場所です。
そのため葉水でしっかり湿らせることが対処法になります。

害虫対策

オルトランDX錠剤

害虫対策にオススメなのはオルトランDX錠剤です。
ビカクシダの場合は、オルトランを水に溶き、水苔にしっかり吸収されるように与えます。

オルトランは、根から薬剤を吸収させることで株全体に効果を巡らせます。
そのため、葉から養分を吸収するカイガラムシやハダニのような害虫は薬剤を吸い上げてしまい駆除される、ということです。

べニカXファインスプレー

スプレータイプの殺虫殺菌剤で、カイガラムシやハダニに有効な殺虫剤です。

僕は月に1回防虫のためにオルトランをビカクシダに与え、害虫を目で発見した場合にはべニカXファインスプレーを使用するように使い分けています。
このふたつがあるとかなり心強いです。

ブログ管理者の育てているビカクシダの成長過程

ここでは僕の育てているビカクシダ・ネザーランドの成長の過程をご紹介します。
購入当初はたまにベランダに出していましたが、最近では植物育成LEDライトを使用し完全に屋内管理にしました。
それでもしっかり大きく育ったので写真で見ていただければと思います。

購入直後

ビカクシダ購入当初

購入当初はヘゴ板で管理していました。
貯水葉は小さく、胞子葉もほとんど下向きの弱々しい姿でした。
この頃は、育て方が分からずなんとなく室内で育てていますが、今思えば完璧に光の量が足りなかったように思います。

1年経過

ビカクシダ購入一年後の姿

購入から1年経過し盾の形をした板に付け直しました。
新しい胞子葉は上を向き段々ビカクシダとしての形になってきました。

3年経過

3年経過したビカクシダ

3年が経過した2023年現在の姿です。
Draw a line(ドローアライン)に引っ掛けてアマテラスの植物育成LEDライトで管理しています。

貯水葉は板を飲み込むように覆いかぶさり、胞子葉を多く増やしました。
もう立派なビカクシダと言えるのではないのでしょうか?

子株を付けた!

子株を付けたビカクシダ

下から子株が新芽を出して大きく成長しています。
ちょうど胞子葉の間から新芽を展開したと考えられます。
近々この子株は、切り離す予定です。

胞子を付けた!

胞子を付けたビカクシダ

ついに胞子葉の裏側に胞子を付けました。
購入から約3年ですが、非常に良い環境でビカクシダを育てることができていると実感しています。

植物園で見られるビカクシダ

個人的な趣味ですが、植物園で見られる環境が整った植物をみることが大好きです。
主に関西ですが、植物園で見たビカクシダをご紹介します。

大阪「咲くやこの花館」

咲くやこの花館は、鶴見緑地公園内にある植物園です。
日本屈指の大型植物が多く展示されており大迫力となっています。

ビカクシダ・プラディケリウム・ワンダエ

入口入ってすぐあるビカクシダの写真です。
プラティケリウム・ワンダエという品種で約3メートルはありそうな超巨大なビカクシダです。
この入口だけで30分過ごせるくらいの大満足が得られます。

営業時間・アクセス

名前咲くやこの花館
入館料大人500円、中学生以下無料
ホームページhttps://www.sakuyakonohana.jp/
営業時間10:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日月曜休館(休日の場合はその翌平日)及び 年末年始(12月28日から1月4日)
電話番号06-6912-0055
住所大阪府大阪市鶴見区緑地公園2-163
アクセス地下鉄 鶴見緑地駅から徒歩約10分
駐車場鶴見緑地「中央第2駐車場」が最寄り駐車場

兵庫県「あわじグリーン館」

あわじグリーン館

淡路島の淡路夢舞台の中にある安藤忠雄が手がけた温室植物園です。
珍しいのは2階に入口があり全景を見渡してから1階に降り、植物を楽しむということです。

ビカクシダ・グランデ

柱から水苔管理されていると思われるビカクシダ・グランデと思われる株です。
長年の生命を感じさせるビカクシダで、色々なところから胞子葉を垂らし、貯水葉は360度ぐるっと全体を覆っています。

営業時間・アクセス

名前あわじグリーン館
入館料大人750円、高校生以下無料
ホームページhttps://awaji-botanicalgarden.com/
営業時間10時~18時(最終入館17時30分)
定休日年2回(要問い合わせ)
電話番号0799-74-1200
住所兵庫県淡路市夢舞台4番地
アクセス淡路ICから車で約15分
駐車場夢舞台施設共有駐車場
利用料金1日600円

名古屋「名古屋市東山動植物園」

東山動植物園は、国指定重要文化財となっている「温室」で管理されている植物園です。
そのため少し古いですが、植物は豊富で約7,000種の植物が見られます。

ビカクシダ・グランデ

ビカクシダ・グランデ?と思われる個体。
非常に立派な貯水葉を展開しています。
東山動植物園には非常に多くのビカクシダを見ることができます。

営業時間・アクセス

名前名古屋市東山動植物園
料金大人500円
中学生以下無料
ホームページhttps://www.higashiyama.city.nagoya.jp/05_plant/
営業時間午前9時~午後4時30分
(閉園は午後4時50分)
定休日月曜日(月曜日が国民の祝日、振替休日の場合は直後の休日でない日が休園日)
12/29~1/1
電話番号052-782-2111
住所愛知県名古屋市千種区東山元町3-70
アクセス地下鉄東山線「星ヶ丘」駅下車 6番出口より徒歩7分
駐車場1,600台
午前8時45分~午後5時
普通自動車1回800円、大型自動車1回2,000円、自動二輪車等1回400円

まとめ

今回はビカクシダを室内で育てる方法をご紹介しました。
ビカクシダは、その独特なビジュアルから魅力的なインテリアグリーンとなってくれます。
管理に気をつけて元気なビカクシダを育ててください。

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