ビカクシダ(Platycerium)は鹿のツノのような独特の形状と魅力で人気の観葉植物です。
板付けにして水苔管理をすることが多いですが、適切な管理ができていないとカビが発生してしまうことがあります。
この記事では、ビカクシダに発生するカビの原因、対策、予防策について詳しく解説します。
ビカクシダに発生するカビの原因とは?
湿度が高い環境の影響
ビカクシダは40から60%の湿度を好む比較的水の好きな植物です。
それゆえカビはついて回る問題です。
過度な湿度はカビの発生を促進します。
特に、梅雨や冬場の加湿によって湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすい状態になります。
風通しの悪さによる問題
ビカクシダは木に着生する植物であり、自然環境では風通しが良い場所に生息しています。
そのため室内で栽培する際に通気性が悪いと、葉や水苔が乾きにくく、カビの温床となります。
室内でビカクシダを育てる際はサーキュレーターは必須です。
当てっぱなしは調子を悪くする可能性があるので首振りをして24時間回すようにしましょう。
水苔の管理不足
ビカクシダの根は水苔に包まれていることが多いため、水苔が長期間湿ったままだとカビが発生しやすくなります。
定期的な交換と乾燥を促す管理が必要です。
水苔にはランクがあります。
Aの数が多いものが上質なものとされています。
僕は基本このAAAを使用しています。
粗悪な水苔は細く固く、通気性が悪いためカビの原因にもなります。
ベラボンと水苔はセットにしておきましょう。
水苔よりも通気性の良いベラボンは言うなれば鉢底石のようなもの。
板付けするのであれば一番下に敷いて、その上から水苔で覆うようにします。
そうすることで板と水苔の間に空間を作り通気性を良くします。
ビカクシダのカビの種類と特徴
黒カビの症状と対策
黒カビは、湿気が多い環境で発生しやすく、葉や根の部分に黒い斑点として現れます。早期発見が重要で、アルコールや除菌剤で除去するのが効果的です。
黒カビにはベンレート水和剤
カビにはベンレートが有効でビカクシダのようなシダ植物にも利用できます。
約1000倍に希釈したベンレートをスプレーボトルに入れて、カビの発生した部分に直接吹き付けます。
僕は3日に1度くらいの頻度で行ないながら様子を見ています。
カビにはアルコールスプレーも有効
ビカクシダに限らず、観葉植物の下部にはアルコールスプレーも有効です。
カビの菌が死滅します。
適量を吹きかけるだけでは株に問題ありませんが、使い過ぎには注意してください。
白い粉の正体とその影響
白い粉は「うどんこ病」と呼ばれるカビの一種で、成長を阻害する原因になります。よく見られる症状で初期段階ではさほど問題はありません。しかしカビは進行していくので早めにベンレートやアルコールで対処し、風通しの良い環境を作ってあげましょう。
ビカクシダのカビ発生の管理方法と対処法
水やりのタイミングと量
水やりは季節に応じて調整が必要です。
夏は頻度を増やし、冬は控えめに。
水苔が完全に乾いてから再度水を与えることでカビを防げます。
肥料の選び方と効果的な散布法
有機肥料は発酵の過程でカビの原因になることもあるため、化学肥料の方がいいです。
液体肥料を薄めて使うのも良い方法です。
液体肥料はこれだけでいい
僕が使っているのはハイポネックスの殺虫剤入りのタイプです。
月に一度使用するだけで水苔に潜む虫を予防できます。
水苔管理の植物はほぼすべて虫が潜んでいるので苦手な人は気をつけてください。
ビカクシダのカイガラムシの駆除方法は下のブログで紹介しているので気になる人は見てください↓
コルクなどの使用方法
コルク板や流木にビカクシダを固定すると通気性が向上し、カビのリスクを減らせます。
水苔を配置する背面に穴をあけてさらに通気性を良くするのもいいでしょう。
自然な環境に近づけることで健康な成長を促します。
手で取る
カビは触りたくもないですが、ほったらかしにしておくとドンドン広がっていきます。
そのため目に見える部分のカビは手で取り除くのも有効な手段です。
目に見えていない場所にも菌が入り込んでいる可能性もあるのでどちらにせよベンレートが必要かと思います。
まとめ
ビカクシダは水を好む植物ですが、空気が停滞し湿度が高いとカビが繁殖し体調が悪くなってしまいます。
ビカクシダを育てている人のほとんどは経験しているんじゃないでしょうか?
ですが、適切に管理することによってカビは予防できます。
この記事を参考にして強くて大きいビカクシダにしてください!
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